10年たっても
色褪せないデザイン

赤川 貴世友
設計部 インテリア担当 2008年入社
工芸科学研究科デザイン経営工学専攻


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家具や照明デザインに関心を抱き、インテリア設計に

建築・設計という分野を志望した動機を教えてください

大学で空間デザインを専攻した後、大学院でオフィスデザインに関わる研究をしていました。リニューアル前のオフィスで、行動観察やヒアリング、アンケートを行い、その調査結果を踏まえて、リニューアル後の空間をどうデザインすべきかを考えるほか、人のコミュニケーションの仕方がどのように変わったかなどの調査や分析を行っていました。
オフィスデザインにおいてはツール(情報機器や家具)、スタイル(運用)、スペース(空間)を一体的にデザインすることが重要だと学びました。また、使われ方を考えて設計すること、人の手に触れやすい家具や照明などのスケールからデザインすることに関心をもちました。
卒業後、最初に就職した会社ではオフィスデザインの設計条件をつくるコンサルティングの仕事をしていましたが、より空間づくりに近い設計の仕事に携わりたいという思いがあったこと、オフィスだけでなく様々な用途の建物のデザインに関わることができることに魅かれて当社に転職しました。

最近の仕事について教えてください

最近多いのは、図書館の設計です。立命館大学衣笠キャンパスに2016年の春に開館した平井嘉一郎記念図書館は、開架50万冊、閉架100万冊、座席数2000席という国内有数の規模でしたが、計画の初期から参画し、書架や閲覧席のレイアウト、照明・サイン・展示計画など多岐にわたる範囲をデザインすることができました。建物中央の三層吹き抜けの書架の谷(ライブラリーバレー)はアッパーライトにより、象徴的な空間を演出しています。2・3階の開架閲覧室はプレキャストコンクリート床板の構造あらわしの天井を間接照明で照らし、ダイナミックで落ち着きある空間を実現できました。意匠・構造・設備(照明・空調)、家具(書架)を一体でデザインしそれぞれの設計者が一緒に検討しながら空間をデザインできるのは、組織設計事務所の強みだと思います。
家具では、書架や閲覧デスクに加えて椅子も全席の1/3程度をオリジナルデザインとしています。席数が多いので、デスク・椅子・ソファも様々なタイプを用意し、個室感が高く集中しやすい席、リラックスできる席など、学生が思いおもいに自分のお気に入りの席を見つけられるよう配慮しました。また、図書館は情報の入れ替わりが早いので、サインは用紙の差し替え式にするなど、情報の更新に柔軟に対応できる、無理のないデザインにしています。


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地域や社会の資産づくりに貢献

仕事のおもしろさ、やりがいはどんなときに感じますか?

関わった建物に、竣工後訪れた際によく感じますが、多くの人に利用されている姿を見ると、建築の仕事に携われてよかったなと思います。組織設計事務所は、公共建築をはじめ、社会に長く残る建築に関われます。地域や社会の資産づくりに貢献できることも大きな魅力だと思います。
インテリア設計者は、意匠設計者に比べ、より内部の視点から考えて、建物全体へとデザインを発展させていきます。兵庫県立淡路医療センターでは、スタッフステーションのカウンターの家具のモックアップ検証や館内マップをはじめとしたサインのワークショップを利用者と行い、皆が納得できるものをつくりあげることができました。家具やサインはオペレーションにも関わるものですが、建物の運用者、使い手自身が気づいていないこと、設計者に伝え忘れているけれど、実は重要ということもあるので、それに気づき、設計に取り入れていくこともインテリア設計者の役目かもしれません。 設計段階で想定できていなかったことが後になって出てくるなど、トラブルや予期せぬことも日々起こりますが、大切なのは苦難にあっても逃げないことです。建築に携わる設計者は日々、様々な条件の中でバランスをとって、ものをつくり上げていますが、そういった調整能力の高さも我々が得意とすることだと思います。


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利用者のことを考えて設計する会社

職場の雰囲気を聞かせてください

よりよい建物をつくり上げていく上で、どの世代もいろいろな意見をいいやすい会社です。創業以来、地域との関わりのなかで建築・設計をしてきた会社には、積み重ねてきた歴史があります。その関わりのなかで仕事ができるのも、当社ならではです。
インテリアは改修の仕事も多いですが、当社の手がけてきた建物の改修を通じて感じるのは、当社は利用者の使い勝手や、10年、20年後にもメンテナンスがしやすいか、耐久性はどうか、を大事にしている会社だと思います。建築に対するこうした視点を持っていることから、設計部にインテリア部門を置いているのだと感じています。サイクルの早い商業建築に比べ、長く使われる公共的な建築を扱うことが多いことからも"10年たっても色褪せないデザイン"を意識して仕事をしています。

今後、どんな仕事をしてみたいですか?

最近、少しずつ経験を重ねていますが、ホテル設計なども経験を増やしていきたいです。図書館はいろいろ経験してきましたが、インテリアのボリュームが大きくやりがいもあるので、今後も引き続き担当したい仕事です。

入社希望者へのメッセージを

誰もが意見をいいやすい会社です。大学の先輩や同窓生が多いということもあるのかもしれませんが、転職後、すぐに受け入れてもらうことができました。会社は、若い人の意見も取り入れるので、表現したいことがある人には向いていると思います。


赤川 貴世友04

関わったプロジェクト:平井嘉⼀郎記念図書館
関わったプロジェクト:平井嘉⼀郎記念図書館
関わったプロジェクト:兵庫県⽴淡路医療センター
関わったプロジェクト:兵庫県⽴淡路医療センター