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平河町ミュージックス第41回公演御礼

地域との連携や活性化、音楽文化の醸成を目的に、当社安井建築設計事務所も運営に協力している「平河町ミュージックス」。11月18日(金)に2016年秋季公演・第41回として、ハープ奏者の片岡詩乃さん、鈴木明子さんのお二人を迎え行われました。

この日の演奏タイトル「竪琴あそび~おとでつむぐ物語」の通り、童話やストーリー性のある曲が選定され、冬の到来を告げるようなやさしいハープ音色が会場を包みました。
片岡さんの平河町ミュージックス出演は、2010年の第3回、2015年の第32回についで三度目となり、冒頭のご挨拶でも会場「ロゴバ」の雰囲気がたいへん気に入っているとの嬉しい言葉をいただきました。

1曲目はベルナルド・アンドレの「パルヴィス」。爪によるグリッサンドやペダルスライドなど、現代的な特殊奏法による2人の二重奏から来場者の心をつかみました。
2曲目から続けて3曲、吉松隆の「8月の歪んだワルツ」「淋しい魚の聖歌」「ベルヴェット・ワルツ」は場所を移し、サウルハープとアイリッシュハープによる演奏。「揺れるカゴのハンギングチェア(ロゴバ展示品)に腰掛け、歪んだワルツを演奏する・・・どんな音が出るか楽しみ」と片岡さんも笑いながらの冗談(本気?)コメントでしたが、オリエンタルな和音で哀愁漂う曲が披露されました。

続くモーリス・ラヴェルの「マ・メール・ロア」は、シャルル・ペルーの童話集(日本ではマザーグースでおなじみ)から、4つの曲を演奏しました。「おやゆび小僧」では細かく弦を弾く音色が小鳥のさえずりを表現するなど、まさに「物語」のイメージ演奏でした。休憩をはさんで再びベルナルド・アンドレの「デューク」と続きました。

稲野珠緒さんのサポートでたくさんの打楽器が並びました。木魚もあります!

稲野珠緒さんのサポートでたくさんの打楽器が並びました。木魚もあります!

最後はレイモンド・マリー=シェーファーの「アリアドネの冠」。ギリシャ神話を題材とした曲で、クレタ島を舞台に王子と娘、恋、怪物(牛人間)・征伐、脱出・・・キーワードを並べただけで物語が想像できそうですが、ハープを弾きながら同時に打楽器も演奏し、上記活劇?の情景を打楽器が盛り上げる演出でした。通常は録音テープにあわせてハープ演奏するところを今回もう1人のハープ奏者が生演奏し、ライブ感を演出しました。なお今回の打楽器準備には、平河町ミュージックスにも出演経験のある打楽器奏者:稲野珠緒さんがサポートしていただき、奏者ネットワークの素晴らしさを実感しました。

演奏もさることながら、今回はとても珍しいハープということで、演奏後の歓談時間=「音楽教室」がたいへん盛り上がりました。
日頃実物を目にする機会も少ないハープですが、今回はグランドハープ(2台)、サウルハープ、アイリッシュハープが教材となり、「片岡先生」、「鈴木先生」の楽しい講義を受けることができました。

右/穴のあいた共鳴胴から音が響く。その下にペダルが並んでいます。

右/穴のあいた共鳴胴から音が響く。その下にペダルが並んでいます。

グランドハープは弦が47本で、素材はスチール(コイル弦)やガット(牛や羊の腸を乾燥)、ナイロンが低音から高音で組み合わさり、演奏する際に身体に近い部分が「共鳴胴」(空洞)になっていて音を響かせます。その足元にある7本のペダルは、シ・ド・レ/ミ・ファ・ソ・ラの7つ音弦をそれぞれ担当し、ペダルを踏むと上部のディスクが回転し、ディスクの突起が弦を引き上げるように動きます。弦の振動する長さが変わることで、3段階の踏み込みから、フラット、ナチュラル、シャープに変えます。

アイリッシュハープは、足ペダルと上部ディスクの連動する仕組みはなく、上部のレバーを上げ下げして、弦1本1本の半音をコントロールします。
これだけのメカニカルな仕組みが古くから作られ、継承されていることにも驚きますが、これを両手の指(小指以外8本)で爪弾き、足も使って演奏する奏者の力量にただただ「恐れ入った」次第です・・・。重量も約40kgあり、楽器を抱えて車に乗せて・・・移動もたいへんとのことです。

ハープの楽譜・・・これを演奏するワザ。驚きです。

ハープの楽譜・・・これを演奏するワザ。驚きです。

詳しい演奏のようす、レポートは平河町ミュージックスのWEBサイト・スタッフBlogにアップされています。どうぞご覧ください。
また今後、2016年秋季公演は以下の出演者を予定しています。
・第42回:12月9日(金)/バッハとシュニトケ、冬の夜
楠本由紀(ピアノ)&荒井英治(ヴァイオリン)

通常の音楽ホールでは味わうことのできない身近な音を感じ、楽器を目の前に見て、公演によっては触れることもできます。
ぜひ会場で、「音と人とのふれあい」をお楽しみください。

 

(広報部 兼 平河町ミュージックス実行委員会ワーキンググループ)

 

※平河町ミュージックスでは、株式会社ファインズサントリーホールディングス株式会社にご協力いただき、その日の音楽に合ったワインをセレクトしています。
◆この日のワイン/ブラゾンドオーシエール

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