堺地方合同庁舎は大阪府堺市の中心部に位置するシビックコア地区内にあり、周辺の官公庁建物との歩行者空間の調和や動線の連携を図った計画である。建物外観は垂直性を強調したシャープなフレームを採用し、刃物に使われる精度の高い金属加工など、継承される堺の伝統産業のイメージに清新さ・先進性を表現した。ダブルコアの平面計画で、入居官署の多様な執務レイアウトに対応した執務空間を計画している。建物四隅には室内に安定した新鮮空気を導入するエコボイド、コアには地震時に応答量を低減するオイルダンパーを設け、環境や安全性にも配慮している。