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兵庫県立淡路医療センターが竣工(その2)

4月25日(木)に当コーナーでご紹介しました兵庫県立淡路医療センターですが、5月初旬より外来診療もスタートしています。前回は同医療センターの地震に対する備え「免震装置」の効果をお伝えしましたが、今回はそのほかの災害・安全対策についてご紹介します。

撮影※

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 同医療センターの整備は、阪神淡路大震災のあとに計画、プロポーザルを経て2010年7月に設計業務を終えました。震災の教訓・大地震への備えとして免震構造を採用し、2011年1月に着工。しかし、着工直後の3月に起きた東日本大震災における津波被害の教訓から現場変更を実施しました。


敷地の目の前が海という立地から、浸水対策として建物の1階床レベルを可能な限り高くしていましたが、現場変更では建物の外周部に高さ1.4mの「浸水防止壁」を設置しました。津波や高潮のほか集中豪雨などへの対策でもあります。

右撮影※

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 人目につくところはコンクリートに煉瓦タイルで化粧された「塀」のようなしつらえで馴染んでおり、通常オープンになっている正面玄関の部分では、床のパネルが起き上がるフラップ式になっています。

右撮影※

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 そのほか、災害時への備えとして、大規模災害時の多くの負傷者等を収容することを想定して「トリアージスペース」を設定。また、外来待合や会議室などに医療ガスや医療用コンセントを整備し(写真/左:トリアージスペース、右:ホスピタルストリート)、多くの負傷者に対応できるようにしています。

 

 災害時にライフラインが途絶した場合でも、3日間病院機能を維持できる自家発電設備、受水槽を設けています。あわせてヘリポートを病院屋上に設置して、患者搬送や物資搬送に対応できるようにしています。

撮影※

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 何よりも大きな災害が起きないことを願うばかりですが、有事の際には、同医療センターのこのような備えが「防災拠点」として機能し、「人の命を救う」ことに役立つことを期待しています。

なお、これまでご紹介できなかった同医療センターの環境への配慮・取り組みについては、次号以降の「続編」でご紹介します。

 

(安井建築設計事務所 設計担当・広報部)

 

撮影※エスエス大阪:津田裕之

 
兵庫県立淡路医療センターが竣工(その3)

兵庫県立淡路医療センターが竣工(その4)

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