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兵庫県立淡路医療センターが竣工(その4)

5月21日(火)の当コーナー兵庫県立淡路医療センターにおける「エコ」環境への配慮についてご紹介しましたが、今回はもう1つの環境~周辺環境・地域との調和といった観点から、「地域の歴史継承」、「地場産材の利用」についてご紹介します。

※撮影

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同医療センターの敷地とその周辺は、明治33年に旧鐘淵紡績洲本工場が建設された地域です。現在も煉瓦造りの建物が数多く残されており、基幹産業として栄えてきた紡績工場の歴史を感じることができます。そこに新たに誕生したこの医療センターもまた、地域の歴史を重んじるべく、外観から素材に至るまでさまざまな取り組みを行っています。

 

 ■周辺環境と調和する外観

外観デザインは、紡績工場があった時代のデザイン要素である煉瓦を基調とし、周辺に残る煉瓦建造物との調和を図るとともに、地域の歴史を継承しています。

低層部の煉瓦タイル

低層部の煉瓦タイル

※撮影

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東面の透かし積み煉瓦

東面の透かし積み煉瓦

■敷地内煉瓦の保存・再利用

敷地内には、旧鐘淵紡績洲本工場時代の煉瓦積壁が現存し、倒壊を防ぐための補強を行って可能な限り現地保存しています。また敷地の南面にあった煉瓦壁は、敷地内の歩道沿いに敷いて再利用したり、モニュメントとして活用しています。

 

 

■ユーカリの木の移植

病院建設前の敷地中央には、旧鐘淵紡績洲本工場時代に植樹されたユーカリが残されていました。病院建設に伴い、長年この地域を見守ってきたユーカリを保存するため、エントランス前に移植しました。

左:移植前のユーカリ、右:移植のようす

左:移植前のユーカリ、右:移植のようす

■地場産材の利用

「淡路瓦」・・・淡路島の特産である淡路瓦を積極的に採用、活用しています。

※撮影

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「兵庫県産杉」・・・院内の主要な部分に県産の杉材を活用してあたたかみのある空間づくりを行っています。

※撮影

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※右撮影

※右撮影

以上4回に渡ってご紹介した兵庫県立淡路医療センターですが、地域に馴染むデザイン・環境、安心へのさまざまな配慮が、これからも長く淡路地域の人々に親しまれ、「命をつなぐ」中核病院・防災拠点として機能することを願っています。

(安井建築設計事務所 設計担当・広報部)

※写真撮影/エスエス大阪:津田裕之

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