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第1回「震災対策技術展」大阪に安井・森高が登壇しました

今年度、当社「創立90周年事業」として、さまざまな活動を発信していきます。

4月24日の当コーナーでもお知らせしました通り、去る6月17日(火)開催されました第1回「震災対策技術展」大阪のセミナーで、当社の執行役員構造部総括の森高英夫が耐震技術等に関する発表を行いました。

展示会場はじめ資料掲示コーナーも、震災対策に興味のあるたくさんの来場者であふれていました

展示会場はじめ資料掲示コーナーも、震災対策に興味のあるたくさんの来場者であふれていました

森高の発表は『建築分野における耐震技術の最近の話題』という題目で、3つのテーマ「1-増大する予測地震動と今後の課題」「2-耐震診断・耐震改修の現状と課題」「3-BIMと震災対策」を柱に発表を行いました。

セミナー会場は100名を超す参加者で満席、ありがとうございました

セミナー会場は100名を超す参加者で満席、ありがとうございました

◆1-増大する予測地震動と今後の課題

3.11(東北地方太平洋沖地震)でも問題となった長周期地震動のメカニズムの説明と、それがもたらす長時間の揺れ、特に超高層ビルでは「共振」すると揺れも大きく増幅されることを解説しました。

新築ビルは相応の対策をとれるものの、既存の超高層ビルへの対応が重要として、当社の設計実績「大阪ステーションシティ・サウスゲートビルディング」の連結制振の事例を紹介。既存棟:旧「アクティ大阪」と増築棟:大丸の増床棟をオイルダンパーで連結することにより、長周期地震動を含むさまざまな予測地震動に対してビル一体として制振力を高めたことを紹介しました。

「大阪ステーションシティ・サウスゲートビルディング」の連結制振の概要

「大阪ステーションシティ・サウスゲートビルディング」の連結制振の概要

さらに南海トラフ地震による予測地震動に対しては免震建物であっても設計想定以上の揺れにより、擁壁への衝突、免震エキスパンション・ジョイント部の被害の懸念があることも話題に挙げ、免震構造の当社の最新事例、建設中の「半田市新庁舎」の免震システムを紹介しました。

名古屋大学とカヤバシステムマシナリー(株)およびTHK(株)との共同開発で特許申請中の「減衰切替ダンパー(スイッチダンパー)」の仕組みを解説。

右/スイッチダンパー実用実験のようす

右/スイッチダンパー実用実験のようす

既存の制振ダンパーを活かし、簡易・廉価な接続装置を開発。通常地震から巨大地震への対応を自動で2段階に制御することで減衰力を高めることを説明しました。

 

◆2-耐震診断・耐震改修の現状と課題

ここでは、東京都の「緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を促進する条例」ほか自治体の取組みを紹介しましたが、「Is値≧0.6の神話」という話で、構造設計者の「気持ち」を伝えました。

構造計算における「Is値(構造耐震指標)が0.6以上あれば安全な建物」という数値・言葉だけが一人歩きしていることを懸念。

クライアントには「Is値が0.6以上あれば大きな地震があっても無被害・絶対大丈夫」という認識を持たれる方がいる一方、構造設計の考えでは「大破・倒壊はしないが、ある程度の損傷は許容している」というズレがあり、認識を改めていただければ有り難いという願いを伝えました。そこは構造設計者としての説明不足の反省と、今後のより丁寧な解説に努めたいとの「気持ち」も表しました。

 

◆3-BIMと震災対策

まず、当社が推進しているBIMについて「建物のデータベース」を作っているという考え方を説明。そのデータを活用し「構造ヘルスモニタリング(SHM)」と連携させる取組みを紹介しました。

SHMではセンサー付き加速度計や変位計を建物躯体に設置して地震時にその揺れを測定、地震後にその建物が継続使用可能か?補修が必要か?を導くものです。構造BIMによるモデルデータがその解析と各構造部材の損傷を評価する上で有効に働くことを説明し、クライアント/ビル保有者にとってBCPの観点でもお役に立てることを解説しました。

 

以上、盛りだくさんの内容で45分間では説明不足もあったかもしれませんが、聴講された方々の「震災対策」の一助としてお役に立てれば幸いです。

 

同セミナーは今後、以下の予定も発表されているようです。防災意識の向上に、足を運んでみてはいかがでしょうか。詳細・申込み・お問合せは各イベントのホームページまで。

 

第5回「震災対策技術展」宮城-自然災害対策技術展-

2014年8月7日(木)~8日(金)

第19回「震災対策技術展」横浜-自然災害対策技術展-

2015年2月5日(木)~6日(金)

【第2回「震災対策技術展」大阪-自然災害対策技術展-】

2015年6月4日(木)~5日(金)

 

※今回ご紹介の内容・写真は、「震災対策技術展」大阪 実行委員会の許可をとって掲載しています。

(安井建築設計事務所 広報部)

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