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平河町ミュージックス第34回公演御礼

地域との連携や活性化、音楽文化の醸成を目的に、当社安井建築設計事務所も運営に協力している「平河町ミュージックス」。9月18日(金)に2015年秋季公演・第34回として打楽器奏者・稲野珠緒さんを迎え、尺八・安島瑶山さん、打楽器・久米彩音さん、西村安世さんとの共演で行われました。

公演のフライヤーでもご紹介の通り、現代中国を代表する作曲家/タン・ドゥンが、日本公演以外でも連れて行きたがるほどの実力を誇る稲野さん。今回のプログラムでは、ジョン・ケージの「4分33秒」を“演奏”することになっており、どのような形になるか、とても楽しみでした。

「オコー」という曲から始まりましたが、アフリカのジャンベという楽器を3人で1台づつ演奏する三重奏で、まさに打楽器という鼓動がからだの芯まで伝わってくる感覚でした。3人が爪や手のひらを使い分けながら、リズムに変化をつけた曲調は、作曲家;ヤニス・クセナキスが建築家の肩書きを持っているからこその「構築力」なのでしょうか、驚きでした。

2曲目、語り 横笛 打楽器のため「羽衣の舞」で、尺八の安島さんが登場。平河町ミュージックスの特色でもある「音の実験場」として、久米さんが会場の中二階に上がって「羽衣の舞」というストーリーを語りました。

中二階に上がった久米さんが「語り」を披露。会場の高い天井を生かして上から声が降りそそぐ。

「天から降る」語りの声に目の前の尺八、稲野さん操る多様な打楽器が自然と混ざりあうBGMとなって、七夕伝説にも関連する農夫と天女の愛の行方、楽しい想像の世界へ心地よく誘われていきました。

安島さんから「楽器講座」として尺八の解説を聞くことができました。特に「首振り三年」の話題は興味深く、演奏法について横に首を振りながら吹くとビブラートがかかり、縦に振りながら吹くと音の高さを変えることができるなど、そうして自在に音を操れるようになるまでには三年はかかると言われているそうです。

また、長さの違う2本の尺八を披露し、長いほうが低い音、短いほうが高い音を出しやすいとのことで、1曲だけ長い尺八を使った曲、「甲乙」(師匠の山本邦山作曲)も披露いただきました。

3曲目、メッセージより「木」 の演奏では、桜の丸木を削った手作りの木琴やオモチャの木琴をアレンジし、ペンタトニック音階に調律した楽器での三重奏でした。小気味良いリズムは本当に楽しく、トリッキーな演奏に目が釘付けでした。

左:手作りカスタマイズ木琴/右:休憩中に楽譜を拝見、お客さんから質問も。

左:手作りカスタマイズ木琴/右:休憩中に楽譜を拝見、お客さんから質問も。

左:爪を使って演奏するしるし/右:手のひら、こぶしでドンドン叩くしるし。

左:爪を使って演奏するしるし/右:手のひら、こぶしでドンドン叩くしるし。

休憩を挟んで4曲目「ポイント・ポイント・ポイント」では、3種のスネアドラムを3人で演奏。音色、リズムパターン、強弱をつけながらの力強い曲でしたが、3人の見事なアイコンタクトがあってこそ、その変化に富んだ演奏が実現されたものと感じました。

 

そして5曲目は、いよいよ「4分33秒」です。“演奏”を手伝っていただけるよう、会場のお客さま数人に声をかけ、楽器の前へ。3楽章のパート分担を決め、1楽章あたり91秒で合図を出すお約束で“演奏”がスタート。

2、第3楽章。“演奏する”手も止まっていましたが、心に様々な音が響いていました。
第2、第3楽章。“演奏する”手も止まっていましたが、心に様々な音が響いていました。

1楽章目に打楽器の自由自在な音が乱れ飛ぶ“ハプニング?”もありましたが、2楽章、3楽章目は、無音の“演奏”が行われました。ウワサに聞くあの曲を聴衆と一緒に体験できたこと、とても楽しいひと時でした。

6曲目「橋をわたって」は、十七絃箏の曲を演奏する異色の作品。最後7曲目「サイド・バイ・サイド」は、元々オーケストラ用の曲として生まれたものをソロパートに再構成されたもので、稲野さんのソロ演奏を堪能。バスドラムの響きも印象的なラストでした。2時間あまり、まさしく「聴衆と一体」となった演奏を満喫できました。

 演奏後は、恒例となった演奏者とお客さんとの交流タイム。今回特に数多くの打楽器、珍しい楽器や楽譜を目近に見て、触って、音を出すことができました。とても楽しく貴重な「音楽教室」でした。

とても珍しい楽器「ウォーターフォン」。壷状の中に水が少量入って、振るとチャポンと音がする。周囲の棒を弓で擦って音を出すなど、さまざまな効果音が。

とても珍しい楽器「ウォーターフォン」。壷状の中に水が少量入って、振るとチャポンと音がする。周囲の棒を弓で擦って音を出すなど、さまざまな効果音が。

演奏後に楽器や楽譜を眺めることができるのも平河町ミュージックスの楽しみ。

演奏後に楽器や楽譜を眺めることができるのも平河町ミュージックスの楽しみ。

鳴らす楽器も多種多様。ロゴバ店内の照明器具も楽器と奇跡のコラボ?デザイン似ています。

鳴らす楽器も多種多様。ロゴバ店内の照明器具も楽器と奇跡のコラボ?デザイン似ています。

詳しい演奏のようす、レポートは平河町ミュージックスのWEBサイト・スタッフBlogにアップされています。どうぞご覧ください。

また今後、2015年秋季公演は以下の出演者を予定しています。

・第35回:10月16日(金)/荒井英治(ヴァイオリン)

・第36回:11月20日(金)/アリュール(女性ア・カペラ アンサンブル)

通常の音楽ホールでは味わうことのできない身近な音を感じ、楽器を目の前に見て、公演によっては触れることもできます。

ぜひ会場で、「音と人とのふれあい」をお楽しみください。

 

(広報部 兼 平河町ミュージックス実行委員会ワーキンググループ)

 

<平河町ミュージックスのWEBサイト/チケット・お問い合わせ>

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