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木材活用フォーラム2019に安井・熊谷が登壇しました

11月1日(金)、東京・目黒で日経BP総研 社会インフラ ラボ他主催の『木材活用フォーラム2019in東京』が開催され、「木造先進国フィンランド・ノルウェーの最新動向」のパネルディスカッションに当社東京事務所副所長・設計部長の熊谷泰彦がパネリストとして登壇しました。
前半、芝浦工業大学建築学部の山代教授による基調講演では、低炭素社会の実現に向けた木材活用の意義として、製造で炭素を排出しない、炭素を貯蔵する、地域林業の振興などのメリットが語られました。建材需要が林業地よりも都市部に期待されることから、「地産地消」ならぬ「地産都消」という提言を発信。都市木造への対応として、多層構造、耐震・防耐火設計、施工性向上(工場生産、軽量性)から現場と周辺の環境向上(騒音等低減)など、課題やメリットが共有されました。

後半のパネルディスカッション「木造先進国フィンランド・ノルウェーの最新動向」では、日頃最新木造建築の研究や技術開発に従事する今回のパネラー(日本福祉大学:坂口助教、竹中工務店:小林氏、大林組:辻氏、当社:熊谷)ほか十数名により、8月に実施した北欧調査ツアーで得た知見を、各専門的観点から報告がなされました。
熊谷からは意匠設計者としての視点から「木造建築における内外装仕上と構造体の見せ方」といったテーマで解説。北欧の自然、風土にあったデザインが紹介され、日本での木材活用率向上への示唆に言及しました。
内装では集成材やCLTをそのまま見せている事例を紹介しながらも、外装では経年変化で木の色が変わることへの理解(例:ユバスキュラの集合住宅)がある一方、あえてビビッドに着色する建物があったことを報告。その両面性、国民としての感性の違いはあるものの、根底には木造・木質材を多く利用すること=環境配慮への意識が進んでいることを推察しました。

事例:主架構(柱・梁・ブレース)を大断面集成材で構成「TREET Tower」(ノルウェー)

また、純木造にこだわらずとも、木造とSやRC造とのハイブリッドな建築も多く、注目のプロジェクト(例:ヘルシンキのWood City)も進行中で、ここでも木を積極活用する環境への意識の違いを実感しています。

背景にはフィンランドでは1990年に世界で初めて「炭素税」を導入し、更に「セメント税」の導入を検討するなど、CO2の排出抑制を国の施策として推進していることが説明されましたが、今後日本が同様に木の積極利用を促し使用率を上げるには、そうした社会構造の変革も必要になるのではないか。。。
将来、建築の生産プロセスにも変化を起こしうる木材活用。今回「木造先進国」から学ぶ、貴重な機会となりました。

 

(安井建築設計事務所 広報部)

※写真は特別の許可を得て撮影しています。

カテゴリー: 技術発信/TODAY

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