木造化2 山都町総合体育館パスレル
周囲を山々に囲まれ、町の面積の7割を森林が占める熊本県上益城郡山都町。2023年9月、国宝に指定された世界最大級の石造アーチ「通潤橋」で知られる同町に、2024年4月「山都町総合体育館パスレル」がオープンしました。
周囲の山並みとの調和を意識して設計された建物は、構造材や内装材に町産の檜や杉を積極的に活用。アリーナと武道場に用いた木造トラス構造は、屋根全体を軽量化することで地震や災害への強さを持つだけでなく、その架構美で目を惹きます。
また、林業事業体数が県内第3位の山都町が実践する地産地消は林業の活性化、そしてウッドマイレージ*や環境負荷の低減にもつながります。
2016年に熊本地震や豪雨災害の被災地でもあり、南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されている山都町。町の避難所、防災拠点として、パスレルは地域密着型の体育館を目指しています。
※ウッドマイレージ……木材の産地から消費地までの輸送距離ウッドマイルズに、運んだ木材の輸送量をかけて、輸送時の環境負荷を数値化したもの。