京都競馬場3
――居場所のある、ひらかれた競馬場へ
来場者の年齢層や男女比率が偏りがちな競馬場を、ひらかれた場所にしたい。設計チームでは「パークテラス」というコンセプトのもと、それぞれが居場所を選べる空間づくりを試みました。
建物内の各所に設けた光庭、新旧スタンドを繋ぐ接続エリアのガラス・カーテンウォール……。自然光を取り入れた場内は、モール内や光庭の植栽、段丘状のテラスを設けたスタンドの緑化が、開放感や潤いをもたらしています。
京都や馬をモチーフにした来賓席や馬主席、女性専用スペース「UMAJO SPOT」内の特別仕様のパウダールームをはじめ、建物内は土地柄を反映した内装を施しています。
馬主から一競馬ファン、家族連れまで、競馬場の来場者はさまざまです。ヨーロッパの競馬場のような社交空間もあれば、ファミリー層や女性客が公園感覚で滞在できる場所もある。開設から100年、京都競馬場はひらかれた競馬場として生まれ変わりました。