「生活の場の医療」をテーマとして、患者のプライバシーとスタッフのサービスのしやすさを考え、スタッフステーションを中心に360度全方位に病室を配置した病棟を計画した。5室がひとまとまりとなった多床室的個室群とすることで、家にいるような雰囲気をもつ機能的なユニットホールを整備している。地域の中核病院として、14診療科、206床のオール個室の病棟をもつ総合病院であり、1階では外来機能を集約し受付がひとめでわかる「ホスピタルストリート」を整備し、外部に面した待合とすることでストレス軽減に配慮している。傾斜地を利用した2階からも直接アプローチが可能な計画とし、患者ではない健診来院者や免疫低下している透析患者に配慮した専用出入口や、スタッフ・サービス専用出入口も設置して機能分離を行っている。基礎免震構造、2回線受電のほか、井水利用が可能な計画とすることで、災害時にも継続して機能する施設整備を行っている。