©2005 Estate of Madeline Gins. Reproduced with permission of the Estate of Madeline Gins.
三鷹天命反転住宅 イン メモリー オブ ヘレン・ケラー1
――日々過ごす住宅で身体を使うことでこそ、本当に身体を変えることができる。
「天命反転」という思想を追究するなかで、建築への志向を強めていった荒川修作とマドリン・ギンズ。ふたりの芸術家の構想をかたちにするため、私たちが設計に関わった「三鷹天命反転住宅」が4カ月余りにわたる修復工事を終えました。
2020年、参加型修復プロジェクトを計画していた「三鷹天命反転住宅」は、新型コロナウイルスによって試練に立たされたものの、この建物を次世代へつなぐために挑戦したクラウドファンディングを通じて、多くの賛同とともに約1400万円の支援金が寄せられました。
経年劣化で鉄骨がむき出しになった箇所の表面を削り、耐火塗料を複数回、塗り直す。共用部分に修復を施し、天命を反転した「三鷹天命反転住宅」は、この春から学芸担当者によるたてもの見学会、イベント、ショートステイプログラムも再開しています。