かね善は昭和5年に創業し、食品原材料販売を中心に「丹波の黒太郎」等のオリジナル商品の企画・開発・販売を行うなど、発展を続ける総合食品商社である。計画地は西側に今里筋が面し、地下鉄駅出入口近辺に立地した利便性の高い場所である。計画には、「社員が自慢」「本気で取り組む」「若さ・元気」という「かね善らしさ」を追求し、社員が一丸となり「一体感」をもって挑戦し続けることが求められた。景観をリードしていける今里駅前の公共性の高い計画とともに、社員にとって使いやすい「ワンルームオフィス」「インパクトのある外観」の提案を行い、「元気のでるオフィス」の実現を図っている。この提案実現のためデザインの核となる西面に日射遮蔽を兼ねたパンチングルーバーを設置し、また全ての部署が社長室も含めワンフロアに集えるプランニングを行っている。この本社屋完成により、かね善の歴史に新たな変革点が訪れることを期待した計画である。