大阪ステーションシティ・サウスゲートビルディング

大阪府大阪市

大阪ステーションシティ・サウスゲートビルディング

既存と増築部の一体感で大阪駅南口の新たな顔を創出

JR西日本等が進める「大阪駅開発プロジェクト」の一環、アクティ大阪の増築プロジェクトでもある。東日本大震災でも問題となった長周期地震動は、特に超高層ビルでの「共振」で大きく増幅される。新築ビルでは相応の対策をとれるものの、既存の超高層ビルでは重要な課題となっている。 当社の設計で1983年に竣工した大阪ターミナルビル「アクティ大阪」は建築基準法改正により構造的に既存不適格となったビルにあたり、振動特性の異なる新しい増築躯体と既設躯体とをオイルダンパー(連結ダンパー)で接続する「連結制震」の考え方を採用し増築した。これにより、既設躯体の耐震補強を最小限に済ませることができたばかりでなく、新旧躯体間のエキスパンションジョイントの寸法も450㎜と一般的な寸法の範囲内に設定することができ、長周期地震動を含むさまざまな予測地震動に対して、制振力を高めることを実現した。既存と増築との一体感から、駅の構え・顔づくり、駅前空間の一体性・囲繞感・存在感の創出、駅からまちへの見通しの確保を実現した。特徴ある外観と駅からまちに堂々と出入する歩行者の姿は、駅とまちとの密接な関係を物語っている。

建築主
西日本旅客鉄道株式会社、大阪ターミナルビル株式会社
所在地
大阪府大阪市
撮影
竹中工務店、淺川敏

カテゴリ

JIA25年登録2015
第32回 大阪都市景観建築賞 大阪市長賞
第57回 鉄道建築協会賞 最優秀協会賞
第13回 日本免震構造協会賞2012 作品賞特別賞
平成23年 照明普及賞
平成23年度優良消防用設備等消防庁長官表彰

<増築前>
第4回 大阪都市景観建築賞 知事賞
第25回 BCS賞
第30回 大阪建築コンクール 大阪建築士事務所協会賞
第28回 鉄道建築協会賞 特別賞
第10回 軽金属協会建築賞
第2回 建築省エネルギー賞 財団理事長賞

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