100年に1度の変革期を迎えた長崎駅。新たな新幹線整備と在来線高架化により、それらが一体となる駅の再整備が実現した。長崎の新たな玄関としてふさわしいデザインを目標とし新幹線と在来線を大屋根で包んで一体感を演出、明るく開放的なホームを実現した。大屋根には、新幹線のホームでは日本初となる膜屋根を採用、海に向かって三次元的な動きを感じるボリュームにより躍動感を与え、長崎の玄関口としてふさわしいランドマークを創造した。これを支える複雑な鉄骨架構は、BIMによりボリューム・形状を丁寧に確認し、各構面で曲率や部材構成を規格化することで合理的な架構を実現した。 コンコースでは「長崎らしさ」を感じられるレンガタイル・鉄材・木材といったこの地に由来のある素材を採用し、歴史や文化を感じられる空間を演出した。