京都中京区の本能寺に近い小学校跡地に街づくりを担う開かれた高齢者福祉施設と伝統ある高校の校舎から成る複合施設。複合施設とすることで高校生徒には豊かな人間性を育む場を提供し、地域にはコミュニティと福祉の拠点施設として親しみやすい透明性の高い施設である。 設計プロセスから地元住民の意見を聞き、住民の交流と対話を実現できるよう敷地内に「辻子(ずし)」を設けた。京都の町の特徴でもある路地空間として馴染みもあり、誰もが気軽に立ち寄れる空間として活かされた。建物のデザインには瓦屋根や格子のデザインを取り入れ、京都の景観・まちなみに配慮。古くから多くの住民が「染め」を家業とする本能地区の特色を生かし、内部には暖簾をビジュアルサインに仕立て、地域性を演出している。
賞
日本建築家協会優秀建築選2006
グッドデザイン賞2007
第41回 SDA賞 入選、関西地区デザイン賞
第40回 SDA賞 SDA奨励賞、入選
平成17年 関西照明技術普及会賞
日本建築学会作品選奨2008
対話力は設計力