愛知県立芸術大学の主要な建物を設計した建築家・吉村順三は、「大空や緑に共鳴するようなキャンパスの姿を夢に描いた」という言葉と共に、山間の起伏と東西軸に沿って、分棟形式の校舎を配置した。今回の計画は、彫刻専攻の諸室を統合移転するものである。新築建物は「ヴィレッジ」をコンセプトに、同じ地表で様々な創作活動が展開するよう、機能ごとに分棟とした建物をキャンパス軸に沿って配置した。建物ごとにRC造+S造やRC造+木造を選択し、玄関口に設けられた交流棟には木造の大庇を設け、優しく来訪者を迎え入れる計画とした。