狭山丘陵に溶け込む純粋無垢な庁舎
東京都の北西に位置する瑞穂町の役場建替え計画。町に強く根差し、地域の原風景・狭山丘陵の風景に溶け込む「純粋無垢」な建築をめざし、「形」と「素材」、内蔵すべき「システム」を、ありのまま“魅せる”ことで具現化した。
北の狭山丘陵と調和する緩やかな曲面屋根と、それに呼応し形状を変えるルーバーのファサード構成。外壁はRC打ち放しで構造や素材感を純粋無垢に表現、建物がまとう特異な形状を際立たせた。太陽光パネルで構成するルーバーは、日射抑制と発電機能を合理的に併用し、町の環境配慮を積極的に魅せている。
町民を迎える緑豊かな広場は、町の賑わいの軸を構成する西側の役場通りとつながり、イベント利用も可能とした。
立川断層が近傍にあり、災害対策拠点として免震構造、地震時の天井材落下を防ぐ「逆梁工法」を採用。下階の天井となる構造スラブも、RC打ち放しの素材感を魅せている。OAフロア(高さ約1.2m)の床下に空調機を仕込むことで、床吹き出しによる快適な居住域空調を実現した。
- カテゴリー
- 庁舎・官公庁
- シェア
- 建築主
- 瑞穂町
- 所在地
- 東京都西多摩郡
- 構造
- RC造(免震構造)
- 階数
- 地上5階
- 延べ面積
- 6,863m²
- 竣工
- 2020年10月
- 主要用途
- 庁舎
- 撮影
- 淺川敏、エスエス 加藤俊史