計画地は3つのクラスターで構成されるキャンパスの中央のクラスターに位置する。学内外の研究者が交流し、研究活動が行える新図書館。 従来の系ごとに配置されていた専門図書室を集約し、エリア連携図書館として学生や職員が自由に利用できる開架閲覧室に加え、オープンラボ、リサーチコモンズ、メディアクリエーションルームからなる共同学習の場を計画。この活動的なコモンズと静寂な閲覧室は、吹抜けと透明感のあるガラスでゆるやかにつながり、相互の学びの風景を望むことができる。 キャンパス内の既存建物とデザインコードを合わせた磁器タイルと打放しコンクリート仕上げ、フラットな陸屋根の外観デザインは、他の建物群と調和する美しいキャンパス景観の創造をめざすとともに、東面の約28m×9mの大開口ガラススクリーンからは京都市街地を一望でき、居心地のよい図書館を実現した。傾斜地を生かし大きく跳ね出した建築ボリュームがダイナミックな力強さと躍動感を生み出している。