既存の江古田キャンパスを使用しながら、約6年におよぶ建替計画。計画の課題は、「周辺環境に対し芸術学部特有の音の問題に配慮した配置計画」、「各学科・部門の特性を見極めつつ、建替引越順序を考慮したプランニング」を掲げ、極めて複雑な作業を遂行した。学生の創作活動を最大限に引き出すために、「キャンパスはキャンバス」というコンセプトに基づき、”学生が主役・建物は引き立て役”となることをめざし、また既存の白いキャンパスイメージを継承し、「シンプル+ホワイトキャンパス」をデザインテーマとしている。学科間交流を意識して中庭を囲む建物配置とし、そのスクラムを穿つようなアプローチは地域社会を引き込むイメージを演出。エントランスには学科に属さない「アートギャラリー」を設け、”日芸のショーケース”として学生たちの活動を社会へと発信し続けるものとなる。