熊本県による連続立体交差事業の在来線高架化に伴う既存駅舎改築計画である。木ルーバーの防風スクリーンを駅前広場前面に設置し、シンプルであるが存在感のある駅舎デザインとした。旅客の利便性に配慮し、駅前広場側のコンコースに沿って切符売場や改札口、昇降設備を連続して配置した合理的な平面計画としている。内部は板張のプラットホーム、木ルーバーの天井、レンガタイルの壁など、旅客の見るところ・歩くところ・触れるところの素材感を大切にし、上質な空間としてまとめた。森の都である熊本の県産木材をふんだんに用いた、木の香りのする駅舎である。