建築と広場が一体的につながる大学空間のあり方を模索した。加えて、そこは学生達にとって心地よい「イバショ」の空間となることが重要である。低層棟の廊下を外部として、中庭と建築を融合させることで、囲まれながら開かれた教育棟を実現した。建物と建物に囲まれた広場(クオードラングル)を創り、広場と建物(中心と周縁)の関係を保つという、キャンパスマスタープランのコンセプトを継承している。さらに、低層棟と高層棟を結ぶ外部廊下を2階と3階に設け、イバショテラスと名づけられた立体的なテラスで繋ぐこととした。回遊性のある学生たちの居場所確保、水や緑の自然との循環性を高める役割を担うことを目指すと共に、CASBEEで最上位のSクラスを取得するだけでなく、「環境教育実験棟」として建物を教材として活用し、環境技術の実験・実証と生きた環境教育につなげる。