山本能楽堂(改修)

大阪府大阪市

山本能楽堂

ここから何かが生まれる「場」

大阪最古の木造の能楽堂。国の初めてのモデル事業として、登録有形文化財の保存活用を行った。 舞台・客席部分は、65年前の能舞台の研ぎ澄まされた空気感を取り戻すため、耐震補強と温熱環境の改善を行いながら、余分なものを全て削ぎ落とし、再建当時の姿に近づけた。 能舞台にはフルカラーLEDを採用し、舞台照明による新たな能楽鑑賞の可能性を提起している。また、楽屋部分の屋根裏トラスの「見える化」によって、新たにOPENな空間が生まれ、ミニ公演や研修での使用が可能となり、上方伝統芸能の保存・継承や地域コミュニティでの活用の幅が広がった。 歴史の陰翳が刻まれた能舞台にモダンな空間が対峙するダイナミックなここにしかない空間が生まれ、新たな芸術の創造の場としての活用が期待される。楽屋エリアの資料室では、落ち着いた雰囲気で伝統芸能を気軽に学ぶことができる。歴史ある建物でありながら、最新の機能が付け加えられ、未来へ向って、ここから何かが生まれる場である。

建築主
公益財団法人山本能楽堂
所在地
大阪府大阪市
備考
監修:graf デザイン:デコラティブ モード ナンバースリー
撮影
エスエス 津田裕之
山本能楽堂

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