多目的ホール併設の複合型庁舎をはじめとする施設群の現地建替プロジェクトである。町民の交流活動拠点および災害対策拠点の整備を計画の主眼とした。「みんなの広場」を中心に町民が利用しやすいパブリックゾーン(町民ホール、ホワイエ、食堂)を集約し、さらに「縁側モール」(大きな軒下空間)で敷地内の新旧施設をつなげることにより、施設全体の一体感や利便性の向上を図っている。災害対策拠点としては、想定される巨大地震に備えた構造計画(免震構造の採用および耐震Ⅰ類の確保)、およびライフライン確保に備えた設備計画(インフラの二重化、中圧ガス引込、貯留槽整備)により災害時にも継続的に自立可能な防災庁舎としている。複雑な敷地条件や建替フローに対応しながら利便性に配慮した外構計画もあわせもっている。