立命館大学平井嘉一郎記念図書館

京都府京都市

立命館大学平井嘉一郎記念図書館

本の持つ力が見える図書館

立命館大学衣笠キャンパス再整備事業の主要施設として計画された。名称にある平井嘉一郎氏は同大学の卒業生でニチコン株式会社の創業者であり、ご令室・平井信子氏の寄付により実現したものである。コンセプトは「学びが見える、学びに触れる、学びあえる」。「大学のアカデミックシンボルとして時代の変化に対応できる長寿命型図書館」、「図書館の伝統的な文化・役割を重視しつつ、学びのスタイルの変化に対応できる図書館」を基本方針として計画された。アカデミックシンボルとして格調と重厚感ある外観を構成し、内部では各エリアを透明感あるガラスがゆるやかにつなげ、見る見られる関係から相互に刺激しあう学びが喚起される。中央の「ライブラリーバレー」は3層吹き抜けで、学びの風景と本が並ぶ風景が図書館のシンボル的空間として目に映る。インテリアは建築・家具の調和と「クラシック×モダン」をテーマに、色調や光環境をコントロールし、下階から上階ほど静かで厳粛な落ち着いた雰囲気をつくっている。閲覧室では、集中して学べるキャレルデスクからリラックスできるソファ席等、多様なタイプの席が学生の好みで選べ、居心地良い学習空間を提供している。構造的には一部で柱間の距離をとり見通し良くするよう、PRC梁とPC合成(リブ付き)床版を採用。リブ付きPC床版の下は天井を省略し、構造躯体を見せることで館内の静寂な雰囲気にアクセントを加えている。

建築主
学校法人 立命館
所在地
京都府京都市
備考
設計監修:立命館キャンパス計画室
撮影
エスエス 津田裕之

カテゴリ

第50回 SDA賞入選
DSA日本空間デザイン賞2016 入選
第4回ガラス防火区画デザイン・コンペ2015準優勝
平成28年 照明普及賞

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