半田赤レンガ建物(改修)

愛知県半田市

半田赤レンガ建物(改修)

110余年の歴史を活かし未来へつなぐ

半田赤レンガ建物は、大規模な多層の煉瓦造と木組みの美しいハーフティンバー造からなる、建築文化・歴史的価値を有する希代の建物である。1898(明治31)年に明治建築界の三大巨頭のひとり、妻木頼黄の設計でカブトビール醸造工場として誕生し、その後、幾多の変遷を経て、1996年から半田市所有の建物となった。活用のための本格的な調査、設計、工事がおこなわれ、新たな「観光拠点」として、また広く市民に愛される施設として生まれ変わった。 整備・改修設計にあたっては、残された建物を単に保存するだけでなく「生きた」建物として活用されるように、行政、市民団体等の様々な人々と協議を重ねた。結果、カブトビールと建物の魅力を展示する施設、復刻カブトビールも楽しめるカフェ・ショップ、市民が活用できるクラブハウス(貸室)、芝生広場が整備されている。 建物全体の耐震補強と外装改修、1階活用部分の内装・設備・展示計画、外構の整備を行ったが、建物が歩んできた120年近い歴史を尊重し、耐震補強はレンガ壁内に上部から鉄筋を挿入する工法を主体とし、明治の息吹を感じる設えとしている。

建築主
半田市
所在地
愛知県半田市
備考
展示:乃村工藝社 原設計:妻木頼黄
撮影
スタジオムライ、センターフォト

日本建築学会作品選集2018
日本建築家協会優秀建築選2016
DSA日本空間デザイン賞2016 入選*
*プロジェクト関係者より応募

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