コロナとともに生きる

新型コロナウイルス感染症に向きあって、社会は大きな影響を受けましたが、そこから私たちは多くを学びました。それは感染防止・衛生対策だけではありません。コロナが明らかにした社会の課題をどのように賢く乗り越え、SDGsに謳われている持続可能な社会を作り出すかについてです。進むべき未来を的確に構想することによって、“人やまちを元気にする”建築や地域が生まれる、そう私たちは考えています。

感染症施設への対処

24時間・365日稼働する医療施設に重要なのは、清潔さや安全性、エネルギー・マネジメント、そして、維持管理です。 感染症対策においては特に、高いレベルでのさまざまな施設管理が求められます。 既存設備の活用の最大化を図りながら、感染拡大の防止や治療の効率化とともにストレスを抑制する施設計画をおこなっています。

これからの医療施設の計画

健康は、個人にとっても社会の維持にも極めて大切で、社会全体で獲得し持続されるべきものであることが再認識されました。これからの医療施設は、社会の日常と自然につながり、都市機能を支える施設として、一層充実してゆく必要があると考えます。来院される方を細やかに迎え入れられる施設、そして、医療従事者が安全で快適な運用を継続できる施設とすることが重要です。

デジタルで取り組むニューノーマル

新しい価値をつくり社会を豊かにかえてゆくには、さまざまな事象を客観的に捉え、的確に予測することが必要です。デジタル技術は、見えないものや未だないものの性格や効果を定量化・可視化できます。建設前から共有可能な建築情報モデルであるBIMや、建設中・後の施設管理情報となるパノラマmemoといった技術で、効果的なシミュレーションやマネジメントがおこなえます。

集会施設における感染予防アドバイザリー

集うことは、社会の基本です。そして、コンサートホールをはじめとする集会施設は、人々の心を動かし、会話を引き出す場です。その利用を安全で快適におこなえるよう、感染防止策の立案に関するサポートをしています。医療施設における実績やデジタル技術を活用した最善のアドバイスをおこないます。

安全性と生産性の高いブレンデッド・オフィス

オフィスに関連するメガトレンドで急加速を見せているのが、働き方改革、ZEB(Net Zero Energy Building)、そしてDX(Digital Transformation)です。これらは、知的生産を支えコロナ禍に有効な道具立てとなりました。働き方の多様なかたちや選択肢の確保のため、リアルとオンラインそれぞれにある自由度や利便性を活かし、感性とテクノロジーが融合するワークプレイスを実現します。

子どもたちの安全・安心な教育施設

これからのまちや社会の新しいかたちをつくり、元気に更新し続けてゆく原動力となるのは子どもたちです。そしてその学び舎は、常にまちや社会に接続されることが理想と考えます。建築はまちとフィジカルに、社会とはデジタルでつなぎ、身体的にも精神的にも安全・安心な環境を確実にしながら、常に「見守り・見守られる」をおこなえる教育施設を計画します。

コミュニティ力を高めるマネジメント

コロナ禍、そして、さまざまな災害を乗り越えてゆくのに不可欠なのは、コミュニティ力です。個人から地域までをつなぎ、まちづくりの必要条件であるこの力を強化することが大切だと考えます。地域の良好な環境や価値を再発見する、あるいは、新しく社会文化活動をおこして維持・向上させる。そのような取り組みをプログラムし、その実践をマネジメントしています。

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