只木 寿理恵

環境・設備部

理工学研究科建築学専攻









大学入学後、建築のおもしろさを知る

建築・設計という分野を目指した動機を教えてください

もともとは医療関係の仕事に就きたいと思っていて、建築学科はひとつしか受けていませんでした。行き当たりばったりで建築を専攻しましたが、入学後、建築のおもしろさを知り、のめり込んだ感じです。

専攻した建築光環境は照明や自然光の効果、省エネにおける照明の影響などを測定する研究で、大学でもいろいろな企業と共同研究していました。最先端の研究ですが、省エネのために昼光をどう利用するかなど、興味を持ってくださる方が多い分野です。

建築のデザインを決める主体は意匠設計の方々ですが、建物は光の色やその当て方によって見え方が大きく変わります。その辺りを考えられることがおもしろくて、建築設計事務所への入社を希望しました。

入社のきっかけは?

大学の先生の紹介で、照明デザイナーの事務所、アトリエ事務所でバイトをしました。それぞれ勉強にはなりましたが、なかなか建築側から何かを大きく変えられないことがもどかしく、その後、組織設計事務所に通いました。ここではクライアントの要望をかたちにするため、BIMの解析結果を意匠設計者にフィードバックするなど、自分の希望に近い仕事ができたことから、組織設計事務所一本で就活しました。

若手もプロジェクトにアサインしてもらえる、いろいろな物件を担当できる、この人についていきたいと思える人がいる。自分の中にあったこの3つの基準に当てはまったのが、当社でした。担当する物件(仕事)は時間とともに変わりますが、この人なら、と思える人はそうはいません。面接を担当してくれた方の話を聞いて、この会社なら大変なことがあっても頑張れると思えたことで、入社を決めました。

BIMを活用した照明シミュレーション

入社当初はどんな仕事をしましたか?

サポートで入った看護大学の照明のシミュレーションを部長と一緒に担当しました。「曲面の天井をきれいに照らしたい」というクライアントの要望にどう応えるか。そのシミュレーションを、BIMを使って画像上でお伝えしました。全体に対してごく部分的な仕事でしたが、やりたいことができたという満足度は高かったです。

照明の色味は色鉛筆で平面図に彩色するより、BIMのほうがその発色や色の変化を伝えやすいように、BIMはクライアントにとってもわかりやすいツールだと思います。

最近の仕事について教えてください

いろいろありますが、入社1年目の後半から関わった企業の寮、テナントビル、そしてサウナ(公衆浴場)を一人で担当しています。はじめから最後まで関わった寮は2024年2月に竣工予定ですが、毎週工事記録が上がってきて、かたちになっていく過程が目に見えることが楽しみで、嬉しかったですね

照明の見せどころが多い美術館を担当したい

今後、どんな仕事をしてみたいですか

美術館が好きなので、建築の中でもまさに照明の見せどころが多い美術館は担当してみたいです。あと、竣工後も定期的な改修を通じてずっとお付き合いできるサントリーホールのような物件にも興味があります。建築は同じものがひとつもありません。基本一点もので、きちんとメンテナンスすれば、経年によって風格を増すところに、建築の魅力を感じています。

休日はどのように過ごしていますか?

私は負けず嫌いなところがあるので(笑)、自分の趣味として仕事関連のことをいろいろ調べたりしています。今はサウナの設計を担当しているので、休日にサウナ巡りをしています。サウナは専門のメーカーがつくっているので、写真OKな場所を撮影しますが、勉強というよりは楽しみながらやっています。

入社希望者へのメッセージを

設計の仕事は素直な人、粘り強い人が向いていると思います。人間がやっていることなので、失敗は起きるものですが、そういうときに失敗をどう取り戻し、どう改善していくか。まずは「やってみたら」と背中を押してくれる会社なので、自分の考えを提案できる人と一緒に仕事ができればと思います。

2023.9

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