高木 碧

設計部

工学研究科建築学専攻

医療への関心から、病院設計を志す

建築・設計という分野を志望した動機を教えてください

幼少期から医師になりたいと思っていましたが、医師になるのはハードルが高く、異なる業種で医師と対等になれる仕事は何かと考えたとき、病院を設計する仕事を思いつき、建築学科を専攻しました。

大学3年の医療施設の設計課題は、病棟形態から成り立つ柱割の中に各ゾーンを収める設計手順がパズルのように複雑でしたが、そのプロセスを解くのがおもしろく、本格的に医療施設を設計したいと思うようになりました。

入社のきっかけは?

出身大学で名古屋事務所の方が非常勤講師をされていて、安井が医療施設を手がけていることを知ったのがきっかけです。他社のインターンに参加したり、面接を受けたりしましたが、「〇〇分でプレゼンしてください」とか、一問一答形式の面接をする会社もあるなか、初めて面接官と会話ができたのが当社でした。

最終面接では、私のドイツの留学先が社長もよく訪れる場所だったこともあり、笑いながらみなさんと気兼ねなく話ができ、きっとこの会社なら自分らしさが出せると思い、入社を決めました。

医療施設の設計で大事なのは、ユーザーの意思を汲み取ること

入社当初はどんな仕事をしましたか?

最初に関わったのは民間病院の建替計画です。名古屋事務所に配属後、すぐに建築主との打ち合わせにも参加し、議事録作成や2D図面の3Dモデルへの立ち上げなどを担当しました。

配属当時、事務所に同世代がいなかったので、積極的にコミュニケーションを取ることを心がけました。名古屋事務所はワンフロアに各部署が集約されているので、不明な点はすぐに聞ける環境があります。プロジェクトのメンバーはもちろん、他の方にもちょっとした相談ができることで事務所の雰囲気に慣れ、精度のある図面や資料を作成できるようになりました。

最近の仕事について教えてください

医療・福祉の複合施設の基本設計をしています。入社後、初めて担当したプロポーザルだったので、先輩方とまとめた提案書は完成度の高さが認められ、プロポーザルが選定されたときはとてもうれしかったですね。

名古屋事務所では1年目は実務、2年目からプロポーザル担当というプログラムを組んでいます。1年目に関わった民間病院の経験を通じて、資料の準備、法規制、設計工程や申請手順などを学んだので、今のプロジェクトでは自分からもいろいろ提案しています。

医療施設の設計は、実際に利用する看護師・医師・職員の方と直接、話をして条件や方向性を理解し、プランを提案するので、建築主とコミュニケーションが大切です。私のような2年目の設計者にも、みなさんいろいろ話してくださるので、建築主の期待に応えられるプランができるよう、日々尽力しています。

社内コンペや会社創業100周年の事業にも参加

仕事のおもしろさ、やりがいはどんなときに感じますか?

自分が提案したデザインや計画案が建築主やプロジェクトのメンバー、他の事務所の人に受け入れられたときにやりがいを感じます。今夏には後輩と一緒に全社コンペに挑戦しました。他の事務所の方から意見をいただいたり、担当プロジェクトの社内会議で自分の発言を認めてもらえたときには、心の中で毎回ガッツポーズしています。

社内活動では2024年に100周年を迎える当社を盛り上げるべく、100周年事業メンバーにもなっています。入社したのがコロナ禍の最中で、他の事務所との交流の機会はほぼゼロに近かったですが、他の事務所の方ともウェブ会議や打ち合わせを通じて、積極的に提案・議論を重ねることで、横のつながりも生まれています。

入社希望者へのメッセージを

名古屋はアットホームな事務所です。周囲は一を聞いたら百返ってくるキャリアのある人ばかりなので、若手の自分にとっては非常に恵まれた環境だと感じています。

また、当社は建築主と対話を重ね、建物への思いを引き出し、設計に落とし込んでいく、そのプロセスを大事にしているので、ベテランの先輩たちにも臆せず提案し、対話できる人であれば、受け入れてもらえます。

2022.12

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