竹内 貴洋
デジタル×デザイン ワークス
建築学工学研究科専攻
デジタル技術で設計業務の効率化、省力化を推進する
建築・設計という分野を志望した動機を教えてください
小学生の頃から親と一緒に庭で小屋づくりをして遊ぶなど、建築に興味を持っていました。そのときつくったのは高さ1メートルほどの秘密基地的なものでしたが、高校のときには建築の道に進もうと決めて、大学では建築学科を専攻しました。その空間にいると圧倒されるような建築をつくる内藤廣さんをはじめ、学生時代は自分の好きな建築家の作品を見に出かけていました。
入社のきっかけは?
院生時代にBIMやデジタルを研究していたのですが、事例として安井の設計が挙がっていたことから、先進的な取り組みをしているという印象を持っていました。大学に非常勤として安井の社員の方が来ていて、その方の話を聞いておもしろそうな事務所だと思ったことから、入社を決めました。
デジタル×デザイン ワークス(DDW)の仕事について教えてください
建築の情報モデルをつくる、BIMなどデジタル技術を用いて建築をつくる、設計業務の効率化を推進するといった業務に携わっています。
入社後2年間はDDWの前身のICT・データマネジメント部で、主にアルゴリズムを使ったコンピュテーショナルデザインをしていました。環境のパラメーターを入力することで建物のルーバーの角度を変えて、よりよい環境をつくる、アルゴリズムによって人間が想像しない複雑なデザインをつくるといった業務に携わり、その後、設計部に異動しましたが、現在は設計部とDDWを兼務しています。 建築は、案件ごとに土地の条件や建築主さんの要望が異なるので、すべてを同じフローで進めようとすると、どうしても無理が生じてしまいます。プロジェクトごとに最適解が異なることが、他の分野との違いですが、こうした中でどういうところに、どういうデジタル技術を取り入れれば作業量を減らせるか。ほかの部署と相談しながら、効率化、省力化を検討しています。
建物が図面の通りに建ち上がるのを見たときの嬉しさ
最近の仕事について教えてください
大阪・関西万博やオフィスビル、駅舎、博物館の設計に関わっていました。万博では、複雑な形状の建物を設計していたので、形状を把握するためにデジタル技術を利用しました。
設計部で、意匠設計者として基本設計から実施設計までひと通り経験した後、DDWに戻ったので、今はデジタル技術の活用によって、人の手ではできないデザインをすること、設計作業の効率化を主な業務としています。
仕事のおもしろさ、やりがいはどんなときに感じますか?
建物は自分が描いた図面の通りに建ち上がっていくものなので、それを見ていると、がんばってよかったなと思います。毎回、自分ができることに精一杯取り組んでデザインしていますが、建物が建つときは、嬉しさと同時に少しドキドキしますね(笑)。
AI、XRなど、最新のデジタル技術を建築に活用したい
休日はどのように過ごしていますか?
旅行が好きなので、ふらっと出かけたり、涼しい季節にはランニングをしたりしています。自然を見るのが好きなのですが、アートの島として知られる瀬戸内海の犬島は建築も有名な島で、自然も多く、自分にとってリフレッシュできる場所です。
今後、どんな仕事をしてみたいですか?
DDWに戻ったので、AIやXRなど最新のデジタル技術にキャッチアップして、その技術を建築に落とし込むような仕事ができればと思います。生成AIは半年過ぎると古いという日進月歩の状況なので、その技術を建築にどう取り入れるか、きちんと見極める必要はありますが、効率化のためにも技術の導入は必要だと考えています。
デジタルを取り入れた、これまでの設計フローとは異なる建物づくりができたらおもしろそうなので、そんなこともできたらいいですね。
入社希望者へのメッセージを
社内は仕事以外のことも話せる気さくな環境があります。仕事は大変なときもありますが、そういうときでも楽しくしようという前向きさのある、明るい人と一緒に仕事ができればと思います。
2024.11