神澤龍也
環境・設備部
工学研究科電気電子工学専攻
建物の「臓器を設計する」ことに興味を持って
建築・設計という分野を志望した動機を教えてください
父親がエンジニアだったこともあり、漠然と、自分もエンジニアになりたいと思っていました。「電気は食いっぱぐれない」といわれるように、専攻した電気科は、理系のなかでも幅広い業界に進むことができる学科です。とはいえ電気出身者はメーカーに就職する人が多く、正直、建築のことはあまりよくわかっていなかったのですが、先輩から「電気設備は建物の臓器を設計するようなもの」と聞いて、活躍の場があるかもしれないと思い、建築業界に興味を持ちました。
入社のきっかけは?
学会を通じて安井とつながりがあった大学の先生に紹介されて、インターンをしたのがきっかけです。建築業界に接したのは初めてで、「穏やかで、優しい雰囲気の会社やな」というのが、安井に対する第一印象でした。入社の決め手は、やはり設計ができるということでした。
同期の新人3人でZEB物件を担当
入社当初はどんな仕事をしていましたか
奈良県大和高田市庁舎の設計に関わりました。意匠設計、機械設備、電気と、同期の新人3人が担当したので、それぞれが自分の上司に相談して、知見をすり合わせながら進めました。省エネ設備を導入しながら環境への配慮した庁舎は、省エネ性能認証制度「BELS」で最高評価の5つ星と、ZEB Readyを取得しています。ZEBの補助金を得た事業で、さまざまな申請作業に追われましたが、次に担当したJR九州社員研修センターも同様のZEB物件だったので、大和高田市庁舎の経験を活かすことができました。 建築設計は人間にたとえて、意匠は見た目や皮膚、構造は骨、電気・設備は臓器と表現されますが、電気でも、照明などデザイン性に関わるものもあります。それまで何気なく見ていた照明器具やコンセントの位置などにどんな工夫がされているか、入社後は目が行くようになりました。
最近の仕事について教えてください
空港関係の仕事をよくしています。空港は改修工事が多いのですが、365日機能を止めることができないので、調査なども夜間におこないます。 開催中の大阪・関西万博では、管理施設の設計に関わりました。現場に足を運んでいるときは、行く度に建物ができつつあると思っていたのですが、開催後、大勢の人の姿を目の当たりにしたときは、ちょっと不思議な感じがしました(笑)
仕事のおもしろさ、やりがいはどんなときに感じますか?
技術はつねに進化しているので、メーカーさんとやりとりしながら新しい技術に触れて、知見を深めていくことがおもしろいです。同期の意匠設計者と建築作品を見に行くと、建物を見る視点が違って勉強になります。意匠設計者は学生時代から設計者を目指していた人が多く、プロ野球選手のようにやりたいことを仕事にしている点が強みで、彼らから自分がやってみたい設計のアイディアを聞くのも楽しいです。
休日の楽しみは海釣り
今後、どんな仕事をしてみたいですか?
中間規模の建築を担当することが多かったので、小規模な建築の仕事もしてみたいです。あと、照明は色味や明るさで建物の印象や使い勝手が大きく変わるので、照明に凝った物件もやりたいです。
休日はどのように過ごしていますか?
休日は、会社の先輩とよく釣りに行っています。夜中に家を出て和歌山方面に向かい、夜明け前から釣り始め、釣れた魚は自分で捌いて食べます。自分を誘ってくれた先輩も、実は初心者だったようですが、釣りに行き出して3~4年経ち、去年は毎週のように出かけていました。海が好きなので、釣れなくても、ただ海を眺めているだけで癒されます。
入社希望者へのメッセージを
電気の技術は常に進歩しています。電気設備の設計者には、新技術をアップデートしつつ、建築の知識を身につけ、建築主の意見を反映することや、意匠設計者・機械設備設計者と設計をすり合わせることが求められるので、楽しみながら学ぶことができる人、好奇心が旺盛な人が向いていると思います。
2025.8
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