建築から学ぶこと

2010/04/21

No. 226

何をUIA大会で発見するか

ずっと準備に関わってきたUIA2011東京大会(国際建築家連合による「世界建築家会議」)も、開催まで1年半。先週は、UIA幹部であるJordi FarrandoとNicolas Jelanskyの二人がパリからやってきて、一緒に運営会議をおこなったところだ。捌いてゆくべき課題はまだまだこれから。いま国内外に大会への参加を呼びかけているところであり、徐々にプロモーション活動を高めてゆく。何よりも重要なのは東京で開催することの意義をどう伝えるかである。

UIAとして24回目の東京大会とは、これからも継続するUIA活動の大きな流れの中にある。特に、UIAの常設委員会(ワークプログラム)における発表や議論に触れ、加わることは、日本のプロフェッショナルにとってUIAの取り組みを深く知る機会となるだろう。災害や社会変動に建築家はどう向きあってきたか。日本では、ここ数年、建築にかかわる資格が、国際的な関係性をふまえて整備・形成されるようになっているだけに、今後の流れを考える上で見逃せない機会となるはずである。

海外向けには、相手によっていろいろなプロモーションを考えるとよい。そうJordi Farrandoは言っていた。大会プログラム自体に関心を持たせるのは本筋であるし、都市・東京の奥深いキャラクターをアピールする戦略も考えられる。たとえば、東京の多様な災害経験・再生プロセスは有益な情報をおおいに提供するであろう。交通システムの発達とこれからの展開も比類がない都市計画を東京は持つ。もうひとつ興味を引くかもしれないのが、スピリチュアルな建築の数々である。徳川家を護った上野の寛永寺と庶民に愛される浅草寺、個性的な容姿の築地本願寺、台地に分布する氷川神社に海に接した住吉神社、目白の東京カテドラルマリア大聖堂や駿河台のニコライ堂などのキリスト教各派聖堂、これに麻布台の霊友会本部を加えると、実に個性的な顔ぶれが揃う。さらに街角の祠や斎場、ウェディングチャペル、富士信仰の富士塚を合わせてみれば、まさに日本の近現代史の謎解きゲームに等しい。UIA2011がどのサイドにとっても発見の機会であるように、しつらえを整えてゆきたい。

佐野吉彦

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